熱処理事例
フェライト系ステンレスの磁気焼鈍処理
種類 |
焼きなまし 磁気焼鈍 |
---|---|
材質 | ステンレス |
業界 |
電子部品 自動車 |
目的・トラブル |
磁気特性の向上 応力歪みの緩和・除去 内部の軟化 |
こちらはフェライト系ステンレスの磁気焼鈍処理の事例です。
フェライト系ステンレスには、ステンレス鋼とSUS430などが代表的ですが、JIS規 格には磁気特性の規定がありません。
このため、磁気的な特性要求が緩い場合は、汎用のSUS430が用いられていることもありますが、高精度な制御が必要な機器向けには、磁気特性の厳しい品質管理が求められるため磁気焼鈍部品として使用されることはあまりありません。
一方で、フェライト系ステンレスは軟磁性材料よりも熱処理後の硬度があり、耐食性や耐摩耗性の特性もあるため、そのような環境でも一部の部品、製品では使用されれいます。
実際、オーステナイト系ステンレスよりも軟化で汎用性が広く、加工硬化による割れ、歪みが起こりにくい特性があることから、焼きなましは特にリベットなどに行うことが多いです。
また、特殊鋼メーカー各社は、特色を持たせた独自規格のフェライト系ステンレスを製品として提供しています。
熱処理 水素還元技術ナビでは、磁気焼鈍後の保磁力、焼鈍後の硬度、表面色の変化に関する問題点の解決までご提案いたしますので、お気軽にご相談ください!